
2025年10月4日・5日の2日間、長野県野沢温泉村で「第5回野沢温泉自転車祭」が開催されました。全国から多くの参加者が集う、日本屈指の自転車の祭典です。
昨年に続き、今年もグリーンアライアンスが大会メインスポンサーとして後援。ブースを出展し、「クイズ&スタンプラリー」を実施したほか、「再生可能エネルギーのサイクル」に関する展示や実演も行い、モビリティの新しい形を来場者に紹介しました。また、関係者自身もe-Bikeを利用して大会に出場。「エコフレンドリーなモビリティ」の、日常利用の枠を超えたよりアクティブな活用を、自らの走りで発信しました。

人と自然、地域をつなぐイベント
野沢温泉自転車祭は2021年にスタートした、自転車ファンのみならず、ウィンタースポーツ愛好家や地元の方々にも親しまれるイベントです。
グリーンアライアンスが後援する背景には、SDGs達成に向けた「グリーンアクション」のひとつ、「エコフレンドリーなモビリティと連携した環境貢献活動」があります。自転車はまさに“持続可能性”の象徴といえる乗り物。とりわけ電気の力で走るe-Bikeは、野沢温泉村のような坂の多い地域では、生活の質や利便性を大きく向上させる可能性を秘めています。
また、野沢温泉村は日本で唯一「温泉」を名に冠する村として、湧き出る温泉や降り積もる雪を、豊かな自然資源として暮らしに活かしてきた地域。環境省の「再エネ最大限導入計画策定」やスポーツ庁の「スポーツによる地域活性化推進事業」にも採択されるなど、持続可能な地域づくりに力を入れており、グリーンアライアンスの理念と深く共鳴しています。

【野沢温泉自転車祭2025】
■開催日:2025年10月4日(土)、10月5日(日)
■開催地:長野県下高井郡野沢温泉村 野沢温泉スキー場
■主催:野沢温泉サイクルイベント実行委員会(事務局:野沢温泉スキークラブ)
■後援:野沢温泉村イベント受入実行委員会(野沢温泉村・野沢温泉マウンテンリゾート観光局・株式会社野沢温泉・野沢温泉商工会・野沢温泉旅館組合)
■協力:野沢温泉スポーツサービス株式会社
■特別協賛:
メインスポンサー:グリーンアライアンス by ハンファジャパン
イベントスポンサー:パナレーサー
ヒルクライム スポンサー:スペシャライズド
アドベンチャーダウンヒル スポンサー:シマノ
グラベル&アドベンチャーツーリング スポンサー:グラベルキング
この大会は、次の3種目の競技で構成されています。
■ヒルクライム
野沢温泉スキー場の麓にある長坂ゴンドラ乗り場から山頂駅まで、約13km、標高差800mの林道などを駆け上る。
■アドベンチャーダウンヒル
野沢温泉スキー場の標高差800mの急斜面5kmを駆け下りる。
■グラベル&アドベンチャーツーリング
野沢温泉村から飯山市にかけての60km、棚田や森林など北信州の原風景の中、まるで冒険のような特別ルートを走り抜ける。
グリーンアライアンスから17名の選手が参加!
野沢温泉自転車祭は、ゲストライダーによる本格的な走りも見られるなど、日本有数の人気を誇る大会です。一方で、性別や年代、e-Bikeなどのカテゴリーが設けられ、さらに今年からはダウンヒルにジュニア部門も新設されるなど、より幅広い層が楽しめるイベントへと進化しています。
グリーンアライアンスからは、パートナー企業やハンファジャパンのスタッフなど、17名が選手として参加。「ヒルクライム」のe-Bike部門に15名、「グラベル&アドベンチャーツーリング」に2名がそれぞれエントリーしました。「普段は運動不足で…」「自転車なんて久しぶり」と緊張気味のメンバーもいましたが、全員がe-Bikeにまたがり、13kmの上り坂と60kmに及ぶロングランに挑戦しました。ここでは特に初日の「ヒルクライム」の様子をご紹介しましょう。

グリーンアライアンスの選手たちが競技に使用したのは、「ヒルクライム」競技を協賛している世界的自転車メーカー「スペシャライズド」のe-Bike。自然なアシスト感に加え、静音性やデザイン性にも優れた高性能モデルです。

「ヒルクライム」のスタート時刻は、午前10時。自身も競技に参加した上野雄大野沢温泉村長の激励スピーチや、野沢温泉スキー場のマスコット「ナスキー」の登場などもあり、会場も徐々に盛り上がっていきました。野沢温泉スキークラブ100周年を記念して作曲されたトランペットの音色に送り出され、グループごと順番にスタートしました。

標高差のある13kmのコースは、舗装路ながら終始上り坂。スポーツタイプの自転車でも立ち漕ぎ必至で、1時間以上漕ぎ続ける過酷な行程です。終盤には勾配13%という難関も待ち受け、プロの選手でも体力を使い切るほど。そんな中、グリーンアライアンスのメンバーは大健闘。e-Bikeとはいえ、自力による走行は必須であるため、最後には疲労困憊の表情のメンバーがいる一方、ゴールを通過してもそのまま漕ぎ続ける余力を見せる強者も! とにかく、それぞれがベストを尽くし、全員が見事に完走を果たしました。
「やはりきつかったけれど、e-Bikeのおかげ、普通の自転車では絶対にゴールできなかった」「自分の足で登って見る景色は格別だった」「楽しかった、来年もまた出たい」そんな声が多く聞かれました。

ブースでは再生可能エネルギーについて理解を深める様々な展示も
今回の自転車祭では、メイン会場に出展したグリーンアライアンスのブースも大きな注目を集めました。まず、ブース横にはエコフレンドリーなモビリティである日産の電気自動車「アリアB9」を展示。91kWhのバッテリー容量を持つこの車を電源として、電動キックバイク「First Rider」に給電を行い、エネルギーのスマートな流れの実演展示を行いました。また、Re.RISE®シリーズの防眩太陽光パネルをはじめ、Q.READY®のパワコンや蓄電池ユニット、V2Hシステムなど、ハンファジャパンの人気商品と共に、これらを活用したスマートハウスの仕組みがわかる電飾ジオラマを展示。ブースには子どもから大人まで大勢が立ち寄り、ジオラマなどに実際に触れ、再生可能エネルギーと、その流れなどを体験。楽しみながら、クリーンエネルギーの可能性について興味を持ち、理解を深めた様子でした。

また、特別企画として、「クイズ&スタンプラリー」も実施。これは、会場内のチェックポイントで、再生可能エネルギー関連のクイズに答えながらスタンプを押していくもので、出場した選手をはじめ、応援に来た子どもたちや家族の皆さんも積極的に参加。正解者には、賞品としてグリーンアライアンスオリジナルのドライバッグがプレゼントされました。さらに、e-Bikeが当たるInstagramキャンペーンなども行われ、2日間の大会期間中には、大勢の方がブースに足を運び、好評を得ました。

午後にはグリーンアライアンス事務局代表 李泰基氏(ハンファジャパン株式会社 エナジーソリューション事業部長)と、プロフリースキーヤーの小野塚彩那氏、プロスノーボーダーの田中幸氏によるトークショーも。「フィールドを楽しむために私たちができること」をテーマに、スノースポーツを通して実際に感じている地球温暖化に対しての危機感や、地域や自然との共生、未来に向けてやるべきこと、などについて語りました。李代表からは「豪雪地帯でスキー場として有名な野沢温泉でも、確実に温暖化の影響がでている。グリーンアライアンスは、これを重要課題ととらえ、少しでも環境維持に向けたお手伝いができればと活動しています。自転車祭後援もそのひとつ。ひとつひとつは小さなことですが、私たちのアクションを通じてより多くの人にメッセージを届けていきたい」と語りました。

初日の最後は、「ヒルクライム」競技の表彰式が行われました。部門別に表彰台に入賞者が登場。和気あいあいとした雰囲気の中、木製メダルと地元の特産品が授与されました。グリーンアライアンスのメンバーからもe-Bike部門で複数の入賞者が誕生しました。一般自転車のトップ選手の記録が35分24秒のところ、グリーンアライアンスチームのタイムは41分31秒から52分21秒まで。プロに迫る走りだけでなく、男女差があまり見られなかったことも印象的でした。誰もが平等に楽しめる――そんなe-Bikeの魅力が改めて感じられました。

60kmのハードコース「グラベル」にも挑戦!
翌日の「グラベル&アドベンチャーツーリング」競技にはグリーンアライアンスから事務局代表の李泰基氏をはじめ2名が出場。のどかな田園地帯から上り坂が続く森の中まで、変化に富んだ60kmというコースにチャレンジしました。e-Bike利用でもかなりハードな道のりを、なんとか完走しました。
「e-Bikeなので長距離も問題ないと思いながらスタートしましたが、いきなりオフロード坂道の下りとなり、早速ダウンヒルの難しさを体験。途中には、自然溢れる街並みを散策するようなのどかな場面もありましたが、最後は急斜面を延々と登り続けることとなり、とにかく山あり谷ありの過酷なレースでした。終了後、強烈な6時間の思い出に浸りながら数日を過ごし、今も野沢温泉村と自転車祭を恋しく思っています。是非、皆さんにも野沢温泉村へお越しいただき、エコフレンドリーなモビリティでレースを体験していただきたいと思います」(グリーンアライアンス事務局代表 李泰基氏)

大会開催中に来年の協賛も表明したグリーンアライアンスは、このエキサイティングなイベントを通じて、「エコフレンドリーなモビリティ」である自転車やe-Bikeの利用促進に向けてのアクションを続けていく方針です。

Photo:Takanori Ota、太陽光生活研究所