
SDGsの達成を目指して立ち上げられた「グリーンアライアンス」。そのパートナー企業それぞれの活動や地元に対する思いなどをご紹介します。今回は、静岡県浜松市の株式会社エネシス静岡。33歳の若き代表取締役社長 小原剣太郎氏に、会社の強みやこだわり、目指すことなどを語っていただきました。小原氏がe-Bikeで浜松のお気に入りの場所を案内する特別企画付きです!
<目次>
販売から施工まで、一貫して受注できるのが強み

静岡県浜松市に拠点を置くエネシス静岡。太陽光発電システムや蓄電池の販売・施工をはじめ、電気設備工事、住宅リフォームなど、住宅設備全般を取り扱っており、静岡県内を中心に近隣県まで、幅広く事業を展開しています。
「創業は2012年。水道工事の職人をしていた父の背中を見て育ち、私自身もその道でやっていくことに決め、一緒に会社を立ち上げました。当初はエコキュートをメインで扱っていたのですが、前年に起きた東日本大震災の影響で停電などがあり、事業的に難しくなっていました。そんな中、ちょうどFITが始まり、太陽光発電の波みたいなものが来まして。“これからはこれだ!”と、私と父とでこの事業に踏み切りました」と会社のいきさつを話すのは、代表取締役社長の小原剣太郎氏です。
小原氏は1992年生まれで現在33歳とかなりの若さですが、会社はすでに14期目を迎え、12名の社員を擁しています。現在は工事だけでなく、販売にも力を入れており、ハンファジャパンをはじめ、様々なメーカーの太陽光発電システムや蓄電池などを取り扱っており、各社の施工IDも取得。こうしたメーカーの紹介、また住宅メーカーとのつながりの中からも顧客が増え、太陽光発電システムの施工数だけでも3,000件、蓄電池設置数も1,000件を超え、静岡県内でもトップクラスの実績を残しています。
好調の秘訣について伺いました。
「もともと工事からスタートしたため、住宅関連を幅広くカバーできるのは大きな強みです。太陽光関連でも、販売から足場の設置、パネル設置工事、電気工事、さらには電力会社や国への申請まで、全部丸投げしてもらえる。一貫受注できることで価格も抑えられる。また、倉庫が無くて”現地納品“となる販売店もありますが、弊社にはセキュリティの整った大きな倉庫があり、荷受け体制がしっかりとできている。その信頼感も大きいと思います」
若いスタッフに人としての力をつけてもらうための投資も
さらに、スタッフの人間力の高さもセールスポイントのひとつ、と強調します。
「弊社はスタッフも若い人が多い。それもあって、社員教育にはかなり力を入れています。提案力があるとか、いい技術があるとか、あるいは製品知識があるとかは、プロとして仕事をする上では当然のことです。それ以前に、スタッフの礼儀がしっかりしている、人としてちゃんとしている、というのがとても大事。このため、月1回、私も参加して勉強会を開くなど、人間力を広げる機会を仕事として取り入れています。元気な挨拶や返事など誰もができる当たり前のことを徹底的に行う“凡事徹底”を掲げ、社員教育への投資は惜しまないつもりです」
このおかげか、顧客からは「若い方たちが多いのに、すごくしっかりした会社ですね」との反応が多いそう。Googleの口コミへの書き込み件数も多く、総合評価は5ポイント中4.7と、かなりの高い支持を得ています。

写真右:太陽光パネルが描かれたスタッフユニフォームは、AIを活用して制作
加えて、社員全員が「経営手帳」を持っており、そこには今期の目標数字、粗利、経常利益などが書き込まれるなど、今の状況はもちろん、会社全体で目指すものを共有しているそうです。
「全員が数字を把握することで、原価をどれくらいに抑えるべきかなど、経営意識を持ってもらうようにしています。全社員で月1回の決算会議を行うほか、異業種の勉強会に参加したり、他社の見学をさせてもらったり、そんな研修も行いながら、広い視野で仕事を捉えられるようにもしています」

もちろん、若いスタッフが多い会社ならではの柔軟性も武器です。例えば、ホームページやSNSに力を入れており、特に若い層をターゲットに、インスタグラムは積極的に活用しています。太陽光発電システムの設置事例をはじめ、実際の導入効果について、補助金の説明、各種イベントやキャンペーンの告知など、あらゆる情報をシンプルなコンテンツにして頻繁に更新。このように気軽でわかりやすいスタイルでの情報発信が奏功し、狙い通り、若い世代に響いている様子です。
条件に恵まれた浜松で、施工実績もお客様満足度も一番に!

今後の展望についても聞いてみました。
「太陽光や蓄電池の施工実績と、お客様満足度、このふたつで静岡県NO.1になることを目指しています。地元浜松で“太陽光といったらエネシス”と思ってもらえるようになること。タクシーの運転手にエネシスへ行きたいと伝えたら、調べなくても到着できるようになることが目標です。浜松市は気候が良く、日照時間も全国トップクラスを誇ります。そんな好条件のもと、再生可能エネルギーが盛んな地域として認識してもらえるようにしたい。自動車産業をはじめ、ウナギや餃子が有名な土地ですが、そこに地場産業として太陽光発電も加えたい。そして、電気代高騰や災害への不安が少ない、幸せ度が高い地域にしたい。そのためにも、まず弊社が、先に挙げたふたつのことで一番を目指します!」
会社のビジョンは「エネルギーを通じて持続可能な未来社会の発展に貢献し、社員とその家族を幸せにします」というもの。目指すゴールに向かって、今まさに邁進中といった印象です。
「グリーンアライアンスを通じて、SDGsへのより大きなアクションを」
太陽光発電は持続可能な未来に向けて大きな可能性を持っており、それに関する事業を行っているという時点で、SDGsへの活動をしているという自負があります。その思いから、地元の小学生や中学生の会社見学、職場見学なども受け入れていて、子どもたちに再生可能エネルギーについて勉強してもらえる機会も提供しています。
ただ、弊社のような小さな会社では、単独でできることは限られています。ハンファジャパンをリーダーに、もっと大きなことができるのではと、グリーンアライアンスに加盟しました。活動を続ける中、いろいろな会社とお付き合いし、同じような意識を持った皆さんと一緒に再生可能エネルギーをさらに普及させていくことができたら素晴らしいと思います。(小原氏)
[特別企画]株式会社エネシス静岡 小原氏がe-Bikeで案内 海と湖がきらめく浜松
グリーンアライアンスの3つのアクションのひとつ「エコフレンドリーなモビリティと連携した社会貢献活動」でも推進しているe-Bike。この快適な自転車で、小原氏が浜松でもとっておきのスポットをご紹介します。今回はグループ企業である株式会社エネシスの村木澄夫氏をはじめ、会社のスタッフの皆さんも参加してくださいました。

「浜松は徳川家康が29歳から45歳まで過ごした地であり、“出世の町”ともいわれ、そのフレーズには、会社経営をする上でも常に勇気をもらっています。自動車産業、楽器産業などが盛んで、“ものづくりの町”としても知られています。そんな創造性のある文化にも誇りを持っています。もちろん、生まれ育った土地としても大好きで、海も湖もあるので、子どものころからサーフィンやジェットスキーなどのマリンスポーツも楽しんできました。今も小学生の娘2人と、よく浜名湖に遊びに行きますね。また、浜松市はとても広くて、天竜区など北部には山も広がっています。キャンプやゴルフも楽しめる。とても贅沢な環境だと思います」(小原氏)

【おすすめスポット1 浜松城公園】
1570年、徳川家康はこの地の引間城に拠点を移し、改修して「浜松城」と改名。駿府に移るまでの17年間を過ごしました。天下取りの拠点となった城であり、浜松が「出世の町」といわれるようになった由来の城でもあります。周辺は公園となっており、市民の散策スポットとしても親しまれています。
www.entetsuassist-dms.com/hamamatsu-jyo/

写真右:石垣の上へと続く坂道もe-Bikeなら軽々上っていく
【おすすめスポット2 浜名湖ガーデンパーク】
浜名湖畔に広がる約56ヘクタールの広大な公園。2004年に開催された「浜名湖花博」の会場跡地を整備して作られました。展望塔や水遊び場などがある「街のエリア」、緑地が広がる「西側エリア」、様々な庭園や「花の美術館」などが見られる「里のエリア」の3ゾーンがレイアウトされ、市民憩いの場となっています。浜名湖沿いなどを走るサイクリングロードも充実。
www.hamanako-gardenpark.jp/

写真右:展望台からは、浜名湖をはじめ、広大な浜松の町、富士山まで見渡すことができる
【おすすめスポット3 中田島砂丘】
雄大な遠州灘の海岸に沿って東西約4kmの長さで続き、日本三大砂丘のひとつにも挙げられています。雄大な海の絶景はもちろん、強い海風によって砂地に形成される美しい風紋も見どころ。夏には絶滅危惧種であるアカウミガメの産卵地として、さらに新年に素晴らしい初日の出が見られる名所としても有名です。
www.inhamamatsu.com/japanese/activity/nakatajima-dune.php

【おすすめスポット4 炭焼きレストラン さわやか】
浜名湖のウナギや、餃子とならび、浜松名物といわれているのが、この「さわやか」のげんこつハンバーグ。1976年に菊川市でスタートし、現在静岡県内に35店舗を展開。特に浜松市には12店舗があり、いずれも待ち時間1時間以上も当たり前という、大人気の地場チェーン店です。赤身肉たっぷりの巨大ハンバーグは、小原氏も村木氏も、子どものころから食べていたという、浜松っ子にとってソウルフード的なごちそうです。
https://www.genkotsu-hb.com/

Photo:Takanori Ota
Special Thanks:COMPASS HOUSE(長野県野沢温泉村)